津波で校舎が浸水した宮城県石巻市の県立石巻工業高校で
30日、日本各地に駐留する在日米軍の兵士約50人と
自衛隊員が、同校生徒らとともに、泥だらけになった校内の
清掃を行った。
同校は延期された2次募集の入学試験を4月5日に
控えており、片付けが必要なため、石巻市が自衛隊に
協力を要請していた。
午前9時前、大型トラックなど5台で現地入りした海兵隊と
陸海空軍の米部隊は、陸上自衛隊第6師団の隊員約40人と
校舎前に整列。
教職員や生徒ら140人を代表してあいさつした小黒秀紀校長が
「皆さんの親切は忘れません」
と英語で呼び掛けた。
米兵らは掃除用具を手に校舎内各所に散らばり、自衛隊員らと
身ぶりでコミュニケーションを取りながらがれきや泥を除去。
泥に足を取られた生徒に、ほほ笑みながら「OK?」と手を
差し伸べる姿も見られた。
海兵隊のショーン・マクマーン中尉は
「皆さんの(災害から)立ち上がろうという強い不屈の精神に
感銘を受けている。日本に駐留しており助け合えることは
うれしい」
と述べた。
自衛隊によると、米部隊は同市内で今後、五つの小学校で
がれきや泥の除去作業を計画しているという。